世界自然保護基金(WWF)と野生生物取引監視団体(TRAFFIC)の報告によると、米国では、動物園の他にアパートの部屋や庭で5000頭もの虎が飼われているという。個人で飼育されている米国の虎は劣悪な環境にいるため、WWFは米国の虎飼育状況に警鐘を鳴らしている。
飼育規制の無い州
米国では、州によって虎の扱いが違う。ノースカロライナ州やネバダ州など8州で、何の規制もなく簡単に虎を飼えるらしい。その結果、少年が親戚のペットの虎に襲われて命を落としたり、ラスベガスで調教師が襲われるといった事故が発生している。
WWFは連邦政府がすべての虎を登録管理するべきだと指摘。世界の虎保護を先頭に立って運動している米国に、国内の虎問題を解決するよう進言している。
11月下旬にロシアで開催される「世界トラサミット」では、2022年(寅年)までに、現在、約3200頭しかいないとも言われる野生の虎を2倍に増やす長期目標を掲げる予定だ。
世界自然保護基金(WWF)野生生物取引監視団体(TRAFFIC)