日本相撲協会に家宅捜索を予告
日本を代表する放送局NHK(日本放送協会)が2010年10月8日、驚くべき事実を発表した。さかのぼること3カ月前。2010年7月7日の午前0時ごろ、日本相撲協会で問題となった野球賭博の家宅捜索が行われるまさにその当日、NHKの記者が捜索対象の関係者にメールで
「あす警察の捜索が数カ所に入るようです」などといった情報を漏らしたというのだ。
この記者はメールを送る前日、他社の記者から家宅捜索が行われる話を耳にしていた。調べに対し、記者はこの
話の真偽を確かめるため、また
疎遠になっていた日本相撲協会と関係づくりをするために行ったと話した。これに関して冷水仁彦報道局長は「
あってはならないこと」と答えたという。
しかし一方で記者の姓名は明かされておらず、最近になって情報漏えいが発覚した経緯については「情報源にかかわる」とあいまいな回答をするのみ。2008年、NHKの記者らが放送前のニュースをもとに株のインサイダー取引が行われていたことは記憶に新しい。「
社員教育など根本的に問題があるのでは」と報道陣が質問を投げかけるのも納得できる。
ネットワークというものがある以上、漏れた情報がどこへ行くかはだれにもわからない。一般の人でさえ大事な情報にはロックをかけるほどだ。報道というあらゆる情報が手に入る位置にいる以上、情報の取扱いには一層気をつけるべきだろう。
NHK(日本放送協会)オンライン