
かつて、消費ブームを引っ張っていたのは、30歳以下の若者だった。1980年代には、DCブランド、イタ飯、株式投資、1990年代には、携帯電話や女子高校生ブームなど、常に時代の先端でトレンドを作ってきた。
低調な若者市場
だが、ここにきて、若者をターゲットにする市場は非常に低調である。何も大きなブームが出てこないのだ。主な原因として、若者人口の減少、若者の購買力の低下、若者の老成化があげられる。
若者人口の推移
若者人口の推移予測を見てみよう。1995年に1900万人近くあった20歳以下の人口は、2015年には1300万人、2030年には1100万人に激減すると言われている。少子高齢化のせいで、若者たちの存在は減り、目立つのは中高年世代。人口構成の中で、若者は少数派に転じるとされている。
所得の激減
さらに追い打ちをかけるのが、所得の激減である。若年世代の所得は、1997年以降減り続けており、25歳~29歳の勤労者の平均年収は、2009年には328万円と、1997年の373万円から45万円も少ないのだ。
人数と収入のダブルパンチにあえぐ若者たち。いったい日本の未来はどうなるのか。ひしひしと不安が高まる今日この頃である。
世界と日本の若者人口