
ロシア国営通信RIAノーボスチによると、長距離をトラックで移動中の白クマ4頭が、途中で冬眠に入ってしまったそうだ。
眠りには勝てなかった!
ロシアと言えば、サーカス大国だ。色々な動物も演技で人々を魅了する。その中でも白クマの曲芸は欠かせない。その曲芸を担当する4頭のメスの白クマ、ワーリャ、マニャーシャ、リャリャ、リューシャは、サーカス団の人々とともに、シベリア地方のイルクーツクからウラジオストクまで凡そ4500キロを大きなトラックで移動中だった。
途中でトラックが故障したのが誤算。旅は思ったより時間がかかり、全行程に8日間もかかった。その間、クマたちが眠らないように、飼育係がカフェインたっぷりの紅茶やチョコレートキャンディをたくさん与えたが、その努力も空しく、クマたちは次々に冬眠に入ってしまった。
上野動物園の担当者は、気温が下がり、食料が無くなった時に冬眠に入るクマは、周囲が騒がしいのを嫌うが、トラックが故障して停止したせいで周囲が静かになり、冬眠に入れたのではないかとの見解を示している。
確かに12月のイルクーツクの気温は、平均マイナス18度前後、ウラジオストクは、マイナス10度前後だという。食料はあっただろうが、静かな環境でこの温度だったら、冬眠に入るのも自然の摂理だったかもしれない。
トラックの中で眠りこけている白クマたちの姿を想像すると、ほほえましくなる。だが、次に白クマたちが舞台に立てるのは、春なのだろうか。観客たちは彼女たちの芸が見られなくて、さぞ残念がっている事だろう。
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