
世界銀行の発表によると、世界の貧困層の4分の3が銀行口座を持っていないそうだ。
世界銀行の調査
世界銀行が、1日の収入が2ドル未満の大人を、2011年に148ヶ国、150,000人調査したところによれば、その75%以上が銀行口座を持っていないか、公的な金融機関を使っていなかった。
銀行口座を使うほどの収入がないというのが一番の理由だが、その他にも口座の開設に費用がかかる、銀行に信用がないといった理由もある。
しかし、銀行口座を持つことによって、貧困層は、預貯金をしたり、借入による新たなビジネスをしたり、教育に投資するといった機会を持つことができるはずなのだ。だが、実際には、高利貸しにお金を頼ることが多いという。
世界銀行では、銀行口座を持たない25億人に金融サービスを提供すれば、世界の貧困層に大きな経済成長とチャンスをもたらすことになるだろうと言っている。
実は、今、貸金業者の代わりになっているのは、モバイルバンキングだ。特にサハラ以南のアフリカでは大人気である。携帯電話を使えば、口座を開設しに出かけずに、テキストメッセージを送るだけで、簡単に料金を払ったり、預金したりすることができる。
なお、世界で最も貧しいのはサハラ以南のアフリカであり、70%の大人が1日2ドル未満で暮らしている。南アジアではほぼ60%、中近東と北アフリカでは50%以上が貧困層に当たっている。
日本経済の凋落が言われているが、世界の貧困国とは比べものにならないくらい豊かだという事を心に留めておいた方がいいだろう。また、モバイルが先進国だけでなく、開発途上国の救世主となっているのも興味深い。
世界銀行東京事務所サブサハラ(ブラックサハラ)