
ノースカロライナ州立大学の研究者たちは、ゴキブリを使って、地震や火災での人命救助に役立てようとしている。
ゴキブリセンサー
ゴキブリが背負っているのは小さな装置。その中には、音をキャッチするマイクロフォンと簡単なビデオカメラが入っている。ゴキブリ自身は、自分のアンテナを使って、地震などでも裂け目やがれきの中を上手に逃げ回れる。では、どうやって、人命救助に役立てるのだろうか。
想定されるのは、地震などでビルが崩れた後、生存者を探す作業だ。ゴキブリが装備している小さいマイクロフォンが助けを呼ぶ声を捉えることができる。何といってもゴキブリは、人間や犬より小さいし、生命力も強い。
研究に使っているゴキブリの種類は、マダガスカルゴキブリ。ゴキブリの中では最大の大きさを誇るようだ成長すると3インチ(約7.6cm)ぐらいになるという。しかし、これなら裂け目やがれきにも滑り込めるし、装置を付ける十分な大きさもある。
研究者たちは装置にさらに改良を加える予定。より正確な情報を得たいとしている。これまで、どちらかというと嫌われ者だったゴキブリだが、実は人間よりずっと前からいる地球上の先輩。今後は敬意を表して大切にし、人命救助に協力してほしいものだ。
ノースカロライナ州立大学