
これはまた、宗教界を震撼させる研究結果が明らかになった。ハーバード大学の女性教授、Karen. L. King氏が、イエス・キリストは妻帯者だった可能性があると発表したのである。
小さいパピルス
根拠は、名刺よりも小さなパピルスのかけら。そこにはコプト語で、表に8行、裏に6行の文章が書いてある。発見者のKaren. L. King氏によれば、その内容はイエス・キリストとその弟子についてであり、「イエスは弟子たちに”妻“が・・・」と語っているというのだ。さらに、その後の行でも「彼女は私の弟子になれるだろう」と書かれている。
これが本当ならば、これまでのキリスト教信仰の根拠を覆すものである。カトリック教会の司祭が結婚を許されず、生涯独身を貫くのも、イエスが結婚していなかったというのが理由の1つである。また、教会における女性の役割にも関係してくる。つまり、イエスには女性の弟子がいたのである。
実は何世紀もの間、イエスが結婚していた可能性については、ずっと議論されており、多くの人々は、新約聖書に頻出するマグダラのマリアと関係があったのではないかと思っている。ダン・ブラウンのベスト・セラー「ダ・ヴィンチ・コード」でも扱われている主題だ。
King氏によると、この新発見は、イエスが結婚していた歴史的事実を示しているのではなく、イエスの死後1世紀以上経ってから、教会内部での性や結婚、弟子制度を巡る論争の中で、イエスの婚姻について触れた初めての直接的な資料なのだという。
果たして真実はどうだったのだろうか。歴史の闇を解明するにはまだまだ資料が足りないようだ。King氏の今後の研究結果が待たれる。
ダ・ヴィンチ・コード