
モナリザと言えば、謎の微笑で有名な名画である。「ダ・ヴィンチコード」でも登場した謎めいた絵だが、ここに来て、モデルの素性に新たな説が持ち上がった。
愛人男性説
イタリアの文化財委員会のシルヴァーノ・ヴィンチェッティ氏によれば、ダ・ヴィンチは、弟子で愛人らしいと思われる「サライ」という人物を参考にして、モナリザを描いたのではないかというのである。「サライ」は、本名がジャン・ジャコモ・カプロッティといい、女性のような風采をした男性で、25年もの間、ダ・ヴィンチのもとで働いていたという。
ヴィンチェッティ氏が言うには、その証拠に、モナリザの左右の目の中に、ほとんど目に見えない「L」と「S」という文字があるのだ。以前にこのコラムで「謎の暗号」と報じたが、氏は、これは「レオナルド」のLと「サライ」のSのことではないかと述べている。
ルーブル美術館の反論
しかし、絵を所蔵しているルーブル美術館では、ヴィンチェッティ氏の説に反論している。これまでずっと精査してきたが、モナリザには何の数字も文字も見当たらないというのだ。絵に入っている亀裂が文字のように見えているのではないかとまで話している。
ヴィンチェッティ氏はルーブル美術館と共同精査をしたいようだが、果たして実現するのだろうか。ルーブル美術館は男性愛人説を信じたくないようである。
レオナルド・ダ・ヴィンチルーブル美術館