
旧正月を迎えたアジア各地では、今年はウサギ年である。ところが、ベトナムだけは、ネコ年を祝っている。いったい、これはどうしたことか?
12支の違い
そもそも我々の12支にはネコはいない。お釈迦様から召集された時、ネコは寝坊したので、仲間に入れなかったとか、ネズミに騙されて日を間違えたとか、いろいろ言われている。一方、ベトナムの12支を決めたのは、お釈迦様ではなく、道教の神「玉皇大帝(玉帝)」であり、ウサギの代わりにネコ、ウシの代わりに水牛が入っているという。
中国との違い
中国発祥の12支と違っていることを、ベトナム人たちは少しも気にしていない。なぜなら、同じ共産党国家で、言葉や文化に大きな影響を受けながらも、中国からは1000年にもわたって支配されたり、中越戦争があったりして、中国には複雑な思いを持っているからだ。逆に中国と違っている事を嬉しく思っている。
ネコがウサギに代わって選ばれた理由は、実はベトナム人はネコが好きだからという説も。農業国のベトナムにとっては、農作物に害を及ぼすネズミを取るネコの方が役立つのだ。
お釈迦様に選ばれず肩身の狭い思いをしていたネコたちが、ベトナムでは大いに活躍しているようだ。
旧正月12支