
昔から、大災害の前には、動物たちが異常な行動を起こすと言われている。今回の東日本大震災の前にも動物たちが不可思議な動きを見せたことがわかった。
叫ぶ鳥たち
石巻市の住民は、大震災当日の午前1時50分頃、激しく鳴き叫ぶカラスの群れに遭遇している。近くの空を旋回しているのは、通常の3倍にあたる50数羽のカラスたちだった。また、別な住民は、当日の10時から正午にかけて、数十羽のトンビが、けたたましく叫びながら飛んでいるのを目撃した。
打ち上げられたクジラ
一方、大震災の1週間前、茨城県鹿嶋市の海岸には、小型クジラのカズハゴンドウが54頭も打ち上げられた。このような現象は、2月のニュージーランドの大地震の前にも見られた。その時は、ゴンドウクジラが107頭、海岸に打ち上げられたという。
地震との因果関係
これらの動物たちの異常行動と地震との因果関係は、科学的には証明されていない。しかし、文明ですっかり勘が鈍ってしまった人間に対し、自然の中に生きる動物たちは、自然の僅かな変化を感じ取ることができる。今後、このような動物たちの感受性を、地震予知につなげることができれば、少しでも災害の被害を防止できるのではないだろうか。
ところで、古くから地震予知で有名な「なまず」クンは最近登場していないようである。ぜひ、本来の力を発揮して、防災に活躍してほしいものだ。
(参考)動物の地震予知能力と宏観異常