
オランダの巨匠画家、ビンセント・ファン・ゴッホは、1890年7月に、フランスの小麦畑で、自分の頭を撃ち抜き自殺したとされている。ところが、ここにきて他殺説が浮上した。
他殺説
他殺説を打ち出したのは、スティーブン・ネイファー氏とグレゴリー・ホワイト・スミス氏。二人は、1991年に米アーティストのジャクソン・ポロックの伝記でピリツァー賞を受賞した。今回、ゴッホの伝記を共同執筆し、自殺したとされる仏オーベル・シュル・オワーズの小麦畑の農場で、兄弟2人に殺されたとする説を発表した。
ゴッホと言えば、幼い頃から性格が激しく、兄弟とはそりが合わず、唯一弟のテオだけが理解者だったと言われている。自画像だと言われていた絵が、テオの肖像画であることもこの6月に判明し、いまだに数々の謎を残している画家だ。
他殺説の根拠は明確ではなく、オランダのゴッホ美術館も、キュレーターのレオ・ヤンセン氏も興味は示しているものの、新説には疑問点が残るとしている。
様々な科学技術の進歩とともに、今まで分からなかった事が明らかになっている。歴史の闇に埋もれたゴッホの謎も解明できるかもしれない。他殺かどうか、今後の研究の成果を待ちたいものである。
ゴッホ美術館