
米フロリダ州に住むドリー・エイバーノイエクさんは、104歳の誕生日を迎えた。一人暮らしのドリーさんは、軽いリウマチ、聴力や視力の衰えを除いては、いたって健康そのもの。長生きの秘訣はいったい何なのだろう。
遺伝か環境か?
ドリーさんは食生活に特に気をつけているわけでもない。脂肪たっぷりのクリームソースや、ケーキやクッキーも大好きだ。特別なエクササイズはしたことがなく、運動といえば歩くぐらいである。
米アルバート・アインシュタイン医科大学のニール・バージライ博士らが、95歳~112歳の健康な東方ユダヤ人477人を調査したところ、40%以上が肥満で、35%に喫煙習慣があり、ほとんどの人は運動をしていなかった。この結果は、一般人口での割合と一緒である。
同研究によれば、長生きする人は、善玉コレステロールを増やす遺伝子や、循環器疾患やアルツハイマー病を防ぐ遺伝子を持っていることが多いようだ。また、別な研究では、地域社会と絆が強く、うつ状態に陥りにくい人が長生きするとしている。
ドリーさんは、母親も99歳まで長生きしたというし、地域の大病院でボランティアをしたり、人が大好きでよくおしゃべりをする。遺伝的にも環境的にも、長生きする要因がそろっていると言える。
健康で長生きは皆の夢だ。残念ながら、我々にはドリーさんのような長寿遺伝子がないかもしれないが、地域に密着して、人と人のつながりを大切にしていけば、心を閉ざしているよりは健康に長生きできる可能性が高いようだ。
アルバート・アインシュタイン医科大学